旧字体の「鐡」

僕は材料工学を専攻しているので、就職活動の合間に「新日鐡住金(日本の最大手鉄鋼業社。先日日新製鋼の子会社化を発表)」の名前を目にします。

ニュースや新聞では「新日」と表記されることが多いですが、正確な社名では旧字体の「」が使われています。
漢字の「鉄」は「金を失う」と書くので縁起が悪いだろ!Why Japanese People!!!ということで「鉄」の字を利用することを避けるケースはよくあります。
有名なのは「東日本旅客鉄道」の「鉄」がよく見ると「金」に「矢」と書いている、という例ですね。

「鉄」は「鐡」の新字体(略字体)です。
鉄の新字体と旧字体が入れ替わったのがいつ頃か調べてみましたが、よくわかりませんでした。ただ、主な略字体が制定されたのは1923年、一般に使われる正字として当用漢字表に定められたのは1949年ごろだそうです。
新日鉄の場合、前身の前身である「日本製鐡」が1934年設立なので、当時の社名が旧字体なのはある意味当たり前。1949年以降も旧字を使い続けているのは、前述のゲン担ぎや昔からの伝統という意味があるのでしょう。

(2/24追記)ちなみに、「鐡」という漢字を分解すると「金の王たる哉」と分解できることから縁起が良いとも言われています。

ちなみに、「鉄」でなく「鐡」を使う企業には幾つか心当たりがあります。
「大井川道」はSLの動態保存やら井川線旧(・旧旧)第九号隧道やら接岨湖付近の水没廃線やらで有名ですが、これも「鐡」。
また、京王5000系をぶった切って造られたトロッコ列車でおなじみの「わたらせ渓谷道」なんてのもあります。

なお大井川鐡道はSL観光客の低下から2015年より各所の支援を受けて経営再生中、わたらせ渓谷鐡道は元が第三セクターであり慢性的に赤字。このジンクスにどのくらい意味があるのかは考えものです。(失う前に入ってきていないんじゃ…。)

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